内山永久寺跡

内山永久寺跡

内山永久寺(うちやまえいきゅうじ)は天理市杣之内町にかつて存在した廃寺です。平安時代後期の永久2(1114)年に鳥羽天皇の勅願により興福寺僧頼実が創建したと伝えられ、往時は壮麗な大伽藍を誇ったといわれます。しかし、明治年間の廃仏毀釈より徹底的な破壊を受け、いまは境内の池などにわずかに面影を残すに過ぎません。

内山永久寺は院号を金剛乗院といい、真言宗(古義派)に属し、阿弥陀如来を安置していたとされます。創建時の年号によって永久寺と称し、その地が五鈷杵(ごこしょ)の形をして内に一つの山があったので内山と号したといわれています。

鎌倉時代の古文書によって寺運の隆盛が偲ばれ、延元元(1336)年には後醍醐天皇も吉野に行幸する際に当寺に立ち寄っています。室町時代には「大乗院寺社雑事記」にしばしば金剛乗院または内山永久寺のことが記載されています。寺領は最盛期には971石に達し、境内は五町四方の広大な地域をしめたといわれます。江戸時代末期まで40有余坊の伽藍があり、上街道の浄国寺北側より永久寺西門に至る間に石畳を敷き、参詣者が常に絶えなかったといいます。元治元(1864)年には勤王派の絵師冷泉為恭(れいぜいためちか)も一時この寺に身を寄せた記録が残っています。

明治維新後に寺領の返還、境内の土地や伽藍の売却などの変事があり、明治9(1877)年までに「大和の日光」ともうたわれた豪華な堂坊が礎石から瓦一枚に至るまでとりのぞかれました。現在は本堂池がわずかに当時の面影を残すのみとなっています。貴重な仏像、障壁画、仏画等は散逸し、一部は国外にも流出しています。

内山永久寺跡航空写真

内山永久寺跡の画像

内山永久寺跡

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